*** コルビュジェ・ツアー ***









その建物は

1931年(昭和6年)に

完成しました



水栓が時代を物語ります



大昔の学校にあったような・・・











明るいキッチン

お料理するの

楽しそう



どんな器が

使われていたのでしょう?











猫足のバスタブ

お風呂、いかがですか?



これが建物の

全景です








** サヴォア邸/ポアシー **

エクスから、TGVでパリに着いたその足で、パリ郊外のポアシーまでやってきました。コルビュジェ・ツアーもいよいよ最後のしめくくりです。駅で地図を頭に入れて、さあ目指すはサヴォア邸。天気が良くて気持ちいいので、歩いていきましょう。こっちの方角でいいのかな?ちょっと心配になってきましたが、歩いている人がいないので、道が聞けません。すると、スーっとぼくの脇に車が止まりました、ちょっと身構えます。車の中からおじさんが、

「すみません、××はどうやっていくのでしょうか?」(フランス語なので多分・・・)

わからんちゅーに、ぼくが道を聞きたいんだから!なぜか、外国でよく道を聞かれるんですよ。ジモティに見えるのでしょうか??それでもしつこく尋ねてきます。こーゆー時は日本語に限るんです、 「すみません、ぼくもここは初めてで、こっちが道を尋ねたいんです。。。」と言うと、 あきらめて行ってしまいました。おっ、あちらから品のいいおばあちゃんが歩いてきます。

「サヴォア邸は、この道であってますか?」・・・英語で尋ねます

「Villa Savoye」はわかってくれたらしく、上品な?フランス語で

「大丈夫、あってるわよ、この道をまっすぐいけば、5分くらいで着きますよ。」

ありがとう、おばあちゃん。しばらくいくと、かわいい女の子を肩車した、お散歩中のお父さんに追い抜かれました。その女の子が、ぼくにニコッと笑って微笑みかけるんですよ。もうサヴォア邸が近いことはわかっていましたが、あまりに可愛いかったので、もう一度お父さんに道を尋ねました。








「もうすぐそこが入口ですよ!」



フランス人形のように

かわいい女の子を

記念にパチリ







ここですね



アプローチを歩いていくと

木々の合間から

白い建物が見えてきました



















広〜い敷地の中、林に囲まれてその建物は建っていました。

素晴らしいですね、ちょっと言葉がでません。2002年 小海町高原美術館 でル・コルビュジェ展を見た時、このサヴォア邸の模型が展示してありました。そのとき以来チャンスがあればと思っていましたが、願いがかなって感動です。今から70年以上も前のデザインとは信じられません。きっと当時のパリは、あの石造のどっしりした建物だらけだったのでしょ、なぜそんな時代にこのようなデザインができるのでしょうか。やはりただ者ではありませんね。







さあ、

入館料を払って

中にはいりましょう



1階奥の部屋から

入口方向を見ます











窓から

日差しが

いっぱい

2階にあがります

こちらは螺旋階段











スロープで2階にあがると

ここにきます







2階

東南の角部屋



主寝室の

バスルーム

天窓つきです













光が、

美しい・・・



リビングルーム

84u・・・











窓は大きな一枚ガラス

外は広いテラス



こんな大きな一枚ガラスを

1930年代に

作れたのでしょうか?







この横長の窓が

特徴です



ほんとうに素晴らしいの一言です。特にこのリビングの広さ、明るさ、そして開放感は、ぼくにはたまりません。

コンクリート構造にすることで、壁で重量を支える必要がなくなり、このように広い窓、横に長い窓が可能になったそうです。当時サヴォア邸を訪れた人は、きっとビックリしたにちがいありません。 そうそう、先ほどの廊下の光ですが、屋上にあがってみたら、ちゃんとその位置にそのための天窓が切ってあるんです。きっと彼の頭の中には、日影図(日照図?)があるのでしょうね。とにもかくにも、光のコントロールが巧みです。そして、家の内も外も、いたるところに、彼の意図が感じられます。70年を経ても、最先端といっていいのではないでしょうか。

椅子がまたいいでしょ。リビングには、LC1(スリングチェア)、LC2(一人がけソファ)、LC4(シェーズロング)が置いてあります。ぼくは、窓辺のLC2に腰掛け、しばしのあいだサヴォア邸の主人を気取ってみました。



椅子に座ると

ちょうど目線の位置が

遮られるのは何故?



これもデザインなんでしょうか

コルさん?







広いテラスから

リビングを

見ます











屋上から

セーヌ川が

見える・・・



えー、見えませんよ






人は、本物の美しさに出会うと、寡黙になるものですね。

南仏カップマルタンから、マルセイユ、そしてパリとコルビュジェの足跡をたどってきました。どこも素晴らしいところで、満足満足でした。

ライト好きのぼくとしては、次の目標は落水荘でしょうか・・・