*** 食べる編・その2 ***











こうして、フィレンチェの夜は更けていきました。







 ** ヴェンティミリア **

朝食はフィレンチェのホテル・クラフト。パン、ハム、ジュースなど種類も豊富で、とってもおいしくいただきました。サービスもダイニングルームもグッドでした。

お昼は、ポルトヴェーネレの浜辺のカフェで・・・と考えていたのですが、列車の時間がそんな素敵な時間をもつことを、許してはくれませんでした。結局、ラ・スペツィア駅近くのピザ屋さんで買ったピザを、駅のホームのベンチで食べました。テイクアウトするといったら、ちゃんとあっためてくれて、食べやすいように包んでくれました。もう見た目からしておいしそうだったのですが、案の定グーでしたね。

夕方、ヴェンティミリアに到着、おいしいお店探しましょう。


海沿いにレストランが

いくつか並んでいる中から

ここでいただきました






きょうは、ヴェンティミリアの町で晩ごはんをいただきます。駅からホテルまで歩いていく途中、駅近くの町中と、海沿いと、おいしそうなレストランをチェック済みです。ここは、やはり地中海を眺めながらゆっくり味わいたいですね。ホテルにチェックイン後、浜辺に沿ってお散歩しながら、どこのレストランにしようかなって、品定めします。結局ホテルに一番近いとこにしました。決め手は、この店の前の通りで休憩していたシェフが、丸々と、おいしそーな顔をしていたんです(笑)。いかにも陽気なイタリアのおじさんって感じでね。イタリア最後の日ですから、スパゲティをいただきましょう。フィレンチェで一日はスパゲッティ、もう一日はピザの予定だったのですが、おいしいスパゲッティの方を食べそびれてしまいました。今度葉ちゃん連れてってねー。

海の見えるテラス席が空いていましたので、そこに席をとります。かわいた喉をビールでうるおしながら待っていますと、なんか鳴っています。あれっ、ぼくの携帯かな?実は、ここまで何回かこちらからは、かけたのですが、受けるのは初めてなので、自分の携帯の着信音がわかりません。でてみると、わくからでした。「ごめん、今食事中だから、あとでかけ直すね。」しばらくすると、さっきのシェフが自ら、スパゲッティ・ボロネーゼをサーブしてくれました、「ボナペティ!」の一言をそえて。う〜〜ん、にらんだとおりでしたね、たいへんおいしかったです。
満足満足。





気持ちいい浜風に誘われて、波打ち際まできました。フィレンチェでの楽しかった2日間と、今日のポルトヴェーネレでの感動を思い出しながら、打ち寄せる波をしばらく見ていました。そうそう、わくに電話しなきゃ。ここは国境の町ですから、もしかしたらフランスの国内通話で通じるかもと思い(国内=88円/分・国際=308円/分)、国内電話の番号をダイヤルしましたが、失敗。。。国際電話で、

「あした、いくからねー、よろしく!」





 ** モナコ **

朝食はヴェンティミリアの、ホテル・シーガル。海を眺めながらの朝食は、それだけでおいしいものです。

モナコ、カップマルタンとあまりの感動に、食事のことなどすっかり忘れていました。車の運転もやっと慣れ、高速道路を快調に飛ばしていたら、さすがにおなかがすいてきました。サービスエリアで お昼を食べることにしましょう。好きな物をトレーにのせて、最後に精算するカフェテリア方式です。ラザニアと水を食べました。水を食べましたは変ですが、いろいろな料理が一列に並ぶ最後に、飲み物系がおいてあり、一緒に支払いましたので、水も食べるという感覚ですね。こちらでは自販機がないので、水を確保しておくのは大切だと気がつきました。ラザニアのお味はというと、まあ、サービスエリアですから・・・。
















 ** エクス **

エクス駅そばのハーツに、レンタカーを返して、さっそく町のお散歩です。町のランドマークは下の写真、ロトンドと呼ばれる大噴水です。もう夕方の6時すぎですが、まだまだ日は高く、日本でいえば午後3〜4時というところでしょうか。このロトンドから、メインストリートのミラボー通りが東にのびます。ミラボー通りには、オープンカフェがずらっと並び、どこも賑わっています。








ロトンド





エクス最新のカフェです

もと工場を改造したそうです











ケーキ

おいしそー!






わく、

どれにしよーかなっ





古い町並みの中に、突如六本木ヒルズ!?という感じのデザイナーズ・カフェです。インテリアはもちろん、働いているお兄さん、お姉さん、制服のシャツ、パンツ、言葉遣い(わかってるのかー?)にいたるまで完璧にカッコイイです。

ブレックファスト、ランチ、ティータイム、ディナー、どの時間帯でも楽しめるんですよ。きょうはケーキを買って、食後にいただきます。

一度、カフェでゆったりと朝食をとりたくて、3日目の朝にわくを誘ってここにきました。プチプチ・ブレックファストっていうのをいただきました。コーヒー+ジュース+パン(クロワッサンorチョコパン)のシンプルな組み合わせですが、とっても幸せな朝食でした。

ミラボー通りのオープンカフェも素敵ですが、ここもオススメです、ぜひエクスに行く機会があればお立ち寄り下さい。












町の八百屋さん























お肉屋さん















裏通りの

オープンカフェ













ミラボー通りのカフェで、お茶しました

ここの椅子、オシャレでしたよ


お散歩の帰りがけ、わくはちょっと晩ごはんのお買い物。そのあいだに、ぼくは近くにあった骨董屋さんをのぞいていたら、ちょっと気になる小皿発見。一辺7〜8cmの角皿なんですけど、ぼくの好きなサイズで、渋い色で縁取りがされ、真ん中に同色でトマトの絵柄があります。灰皿に使うのにちょうどよさそうです、まだ3日ありますから、ちょっと考えましょう。さあ、アレックス君がおなかをすかして、おまちかねです。おうちに帰りましょう。

晩ごはんは、わく手作りのウェルカム・ディナーをいただきました。おいしかったですよ、ごちそうさまでした。マルセイユのパスティス(アニス酒)というお酒を飲みました。このお酒、日本で言うはっかくから作られるそうです。

















上の写真は、アレックス家の朝の食卓です。バゲット with バター&ジャム、カプチーノ、ジュース、ヨーグルト。標準的フランスの朝食だそうです。バゲットは毎朝焼きたてを、近所のパン屋さんに買いに行きます。わくは、ケーキ屋さん修行の前に、自由が丘のパン屋さんでも修行していたので、パンを見る目はなかなか厳しいです。そのバゲットを、アレックス君が切り分けてくれますが、これがまたなんかカッコイイっですよ。ナイフの持ち方なんですかね、とにかく決まっています、さすがプロ!

ここでアレックス君から習った、フランス風(もしかしたら、マルセイユ風orアレックス風)バゲットの食べ方をお教えしましょう。切り分けたバゲットを、ナイフでたてに(輪切りではなく縦です)二つ割りします。切り口のパンの柔らかいところを、手でちぎって、捨てます!(もったいないと思う人は食べてもいいそうです・・・ぼくは食べました)すると、バゲットの皮の部分だけが残り、船底状態になります。そこにバターを塗り、ジャムをたらし、食します。いやー、おいしかったですよ、新しい発見でしたね。どうやら、皮の部分がバゲットの命らしいですね。

そうそう、大切なこと書き忘れるとこでした。ジャムは、わくの手作りなんですよ。パティシエとしては当たり前なのかもしれませんが、このイチゴジャムはとってもおいしー!宅急便で日本に送ってくれー。


お昼は

ムスティエ・サント・マリーで

食べました



仲良しツーショット











この日の夜は

謎のアラブ料理!











マルセイユ旧港

魚屋さんがせいぞろい

活気にあふれてます





まだ生きてます!











貝さん
 

有名店ミラマー


朝、フレンチ・ブレックファストを家でいただき、アレックスの地元マルセイユにきました。旧港のまわりは、ごらんのように新鮮な魚がいっぱい並んでます。これは、ブイヤベース、期待できそうですね。わくおすすめの店に向かいます。






ここはオーフの谷と呼ばれる

旧港の少し南の

小さな漁港です



前方の橋は、海沿いの道で

とても眺めがいいです

この右側に店があります


















ブイヤベースの正しい食べ方・・・覚えたてなのに、えらそー!

まず、空のお皿がサーブされます。薄切りバゲットとルイユ(チリパウダーやサフラン入りのペースト)も同時に供されます。ウェイターがお皿にスープを注いでくれますので、まずそのまま味わいます。地中海の魚のうまみがギュウギュウつまった、こーいかんじでした。次に、バゲットにルイユを山盛りに塗って、スープに浮かべ、たっぷりしみこんだところで、いただきます。これもおいしいです。しばらくすると、別のお皿に、塩ゆでしただけの白身魚が、各種取り混ぜて出てきます。スープを全部飲んだら、魚をスープ皿に取り分けます。するとウェイターさんが、そこに再びスープを注いでくれます。そうしてお魚をいただきます。お魚は、けっこうすごい量ありますので、3回くらいに分けて取り分けましょう。最初はこれ一人分?食べられるだろうか、という位の分量でしたが、おいしいのでみんな食べちゃいました。スープはなくなれば、何回でも注いでくれます。お魚を全部食べ終わり、スープも全部飲みほしても、まだスープいかがですかと聞いてくれます。もうおなかいっぱいです、ごちそうさまでした。

実は、次回行く機会があれば、ぜひやってみたいことがあります。ここには、わくとアレックス君と3人で行ったのですが、ブイヤベースを注文したのは、ぼくだけだったんです。もちろん他のお客様たちも、ブイヤベースを食べている人が多かったのですが、わくとアレックス君はアラカルトをそれぞれ注文して、それもおいしそうだったんですよ。何より、ぼくだけがいかにも旅行者(実際そうなんですが・・・)で、わくとアレックス君の注文の仕方が、なんかかっこよくて、次は真似してみたいなって、思ったわけです。へんですかね?
ここでぼくは、わくの料理をすこしシェアしてもらい味見しました。日本ではよくある光景だと思いますが、むこうではお互いにシェアするという習慣がないそうで、アレックス君、横目でにらんでいました。ごめんね。

マルセイユにブイヤベースの店は、数多くあります。現在では、昔ながらの本物の味が少なくなってきているので、町では「ブイヤベース憲章」を作り、「ブイヤベース同盟」を結成して、伝統の味を守ろうとしています。みなさんもマルセイユにお越しの折は、ぜひ本物を味わってくださいね。









朝のお散歩です

朝市やってます























いままで見た中で

いちばん

ピカピカの野菜です





魚は、マルセイユにはちょっとかないません・・・ねっ







お花もあります







バジルの苗

エクスの町で

鉄人対決があるらしい












二人が修行した

ケーキ屋さん





チェリー買い物中



アイス買い物中



お料理中


エクスでは、あまり外食はしませんでした。アレックス君もおうちごはんが好き、わくも料理が好き、ぼくもおうちごはんが好き。これ一番じゃないですか。今回の旅行は、自分でも不思議なくらい身体が楽で、ずっと元気いっぱいでした。毎日、早起きをし、お散歩し、おいしいものを食べ、いっぱいおしゃべりし、夜はグッスリ眠り、健康的な日々でした。

きょうはエクス最後の夜です。わくが「元気そうだから、和食じゃなくてよさそうだね」って、ふつうごはんをいただきました。ぼくにとっては、おうちで食べるふつうごはん(と自分では名付けています)が一番なんです。まるで自分の家にいるように過ごせて、これがとてもよかったなと思っています。

そうそう和食で思い出しました。わくに「日本からのおみやげ何がいい?」って聞いたら、「おもちとおせんべい」って返事でした。日本人ですねー。

食べる編の最後に、今回の食ベストを発表しましょう。外食ではフィレンチェのピザ&エクスのプチプチ・ブレックファスト。おうちごはんでは、葉ちゃんのおうちイタリアンも、わくのおうちフレンチも満点です。なんといっても愛情のこもった料理が、一番ってことですね。





 ** パリ **

朝、TGVの車内でバゲットサンド半分
昼、サヴォア邸前のベンチで残り半分+凱旋門前のベンチでラデュレのケーキ2個
夜、シャルル・ドゴール空港のカフェで菓子パンみたいの2個(それしか残ってなかった・・・)

ローマとパリは今回の旅行ではオマケです。ですから、食べものも、ここではオマケです。ただ、サヴォア邸前のベンチで食べた、バゲットサンドはおいしく感じました。なぜかって、天気最高だったし、どうしても見たい、だけど行けるかわからない場所に、全部行けた達成感と安心感に包まれて、心が喜んでいるのが自分でわかりましたから。だから、食べかけなんですけど、おいしかったです。

大韓航空の機内食がおいしかったことは、前にも書きましたが、機内食のエピソードをおまけにもうひとつ。帰りの機内で、ぼくの隣の韓国の人が、ぼくとは違うメニューを頼んだんですよ。見るとオムレツがメインディッシュなんです。すかさずその人は、コチジャン( Korean Air では、チューブ入りのコチジャンがビビンバの時以外にも常備されている!)をくださいと言って、なんとオムレツにかけ始めました。しかもチューブを最後の最後まで、力いっぱいしぼっています。見た目はケチャップですが、お味はいかがなものでしょう・・・おぉー、おいしそうに食べていますよ。さすが韓国、 オムレツだって辛くなくちゃダメなんでしょうね。

最後の写真は、コルに捧げます。あなたが設計したサヴォア邸の、台所の写真です。なんと古めかしい流し台、調理台、食器棚を使っているのですか!?
パリにあるこのお店、知らなかったんでしょ?システムキッチンから、かっこいいキッチンツールまでたくさん取り揃えてありますよ。もー、勉強不足なんだから!




かっこいい台所用品が豊富な品揃え


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