Børge Mogensen
(1914-1972, Denmark)
Spanish chair,
Model No.2226,1959
Solid birch frame with
leather seat and back,
metal buckles
The robust chair delights in the
natural and humanising qualities
of its materials. Based on a vernacular
Spanish chair, Mogensen's design
achieves a certain timelessness.








さあいよいよ、スカンジナビアン・モダンの登場です。ヨーロッパの伝統的なデザインの影響を受けながらも、その独自の世界を創り出しているスカンジナビアン・モダンは世界的に人気を得ています。森に恵まれた北欧の国々で、木材の感触を生かし、人と有機的な関係を保つ優しい家具が、卓越した技能をもったマイスターたちによってうみだされます。

ベンチ特集にも登場したボーエ・モーエンセンのスパニッシュ・チェア。自動車の普及によって馬具職人の仕事が減り、その技術を生かすためにスペインの革張りの椅子をリデザインしたものです。20才で家具職人のマイスターの資格をとり、デンマークの近代デザインを確立したコーレ・クリントに師事したモーエンセンは、親友でもあるハンス・J・ウェグナーとともにスカンジナビアン・モダンを代表する一人です。右はモーエンセンの長男ペーターが生まれたとき、ウェグナーが彼に贈ったペーターズチェアとデスク。


僕の大好きな椅子のひとつです。モーエンセンのデザインは直線的でありながら、実際に触れてみるととても優しい柔らかな感じがします。まるでかれの人柄と体型?をあらわしているかのように、材の角は面取りされ、微妙な丸みがつけられています。この椅子は、長年使い込んでくださいね。肘掛けの材と、座と背の革がほどよいアメ色になって、どっしりとした風格がただよってきます。


Back