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ル・コルビュジェの chaise longue(シェイズ・ロング=寝椅子)です。20世紀最高の建築家といわれるル・コルビュジェは、帝国ホテルを設計したフランク・ロイド・ライトとともに日本の椅子の歴史にも深くかかわっています。「バタフライスツール」の柳宗理はコルビュジェに師事した板倉準三事務所の出身。「ララバイ」の中村好文、「コノイド」のジョージ・ナカシマはライトの弟子アントニン・レーモンドに師事した吉村順三事務所の出身。やはり建築家と椅子はきってもきれない関係のようです。上の「シェイズ・ロング」はスチール部分がかなりさびていますので、たぶん初期のモデルだと思われます。現在はこの右の写真(これもコルビュジェの椅子)のような、子牛の皮が張られています。みなさんもこの椅子をみかけたら、ぜひいちど座って(寝て?)みてください。人間工学に基づいて設計されたこの「シェイズ・ロング」は、あなたを一瞬のうちに静かな眠りの世界に誘うことでしょう。とっても気持ちいい寝心地ですよ、やみつきになること間違いなしです。 |
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右はアルヴァ・アアルトの「シェイズ・ロング」、材はカンバです。ボキっと折れないのかって?アアルトはフィンランドの出身ですよ、フィンランドでさかんなスポーツといえば・・・そうです、スキー板の合板技術が使われているのです。木製のキャンティレバー(片支持)で人の体重を支えるには、それなりの秘訣があるんですね。これは私のかってな想像ですが、この曲線はスキーのジャンプ台をイメージしてデザインされたのではないでしょうか。そんな感じでしょ。いかがですアアルトさん、子供の頃からよくジャンプ競技とか見にいってたでしょ? |